あるお客様から修理依頼で入庫した原付は、まあ最近見ることも減って来た2スト車でした。
エンジンがかからなくなっちゃったらしい。
ちなみにこちらヤマハのJOG(CY)。
このJOG(CY系)エンジンが世に出たのは確か1990年頃です。
なのにかなり完成度が高く耐久性もあり、2スト車が絶版になる2006年までヤマハの2スト原付はこのJOG系エンジンの派生型を搭載していました。
パワステを開業したのも2006年なのでよく覚えています~当時ギリギリこのJOG系2ストも生産されていて、新車も中古車も販売しました。
しかし2006年を最後に全メーカー2ストの生産が終わり、ここ数年は2スト原付自体見ることも減ってきました。
そりゃあそうです、原付は乗り出して10年超えたあたりからあっちやこっちや故障が目立ってくるのです。
今預かっているこのJOGも恐らく20年ほど前の車両なので、全体が年数相応に経年劣化してるしエンジン不動の原因も色々考えられます。
久々に往年の名車である2ストJOGを名車を見たなあ、なんてほっこりしてられない…。
さてうだうだトークはこれくらいにして、修理です。
とりあえず一番怪しそうなスパークプラグとその周辺をチェック。
すると…火が散っていないことが判明。
イグニッションコイルはどうなってる?とそちらもチェック。
接続されているカプラーを外すと腐食が酷いので腐食をやすりでゴシゴシして除去。
カプラーを再び繋いで再度プラグチェックすると火が散った!
プラグをはめ直しプラグコードを接続し、再びエンジン始動を試みると…かかりそう、でかからない…。
どうやら故障の複合技みたい…。さっきのイグニッションコイル周辺写真見ても分かる通りフレームとか錆がかなり走っているのでアース不良とかも起きていそう。
さらにあれこれ対処し、それでもエンジンがかかりそうでかからない。
なんか動作的にキャブが詰まっていそう…。
ということで今度はキャブを開ける。
中のガソリンを抜いて洗浄してブローして、再度組みつけ。
今度こそ…と願いつつエンジン始動を試みる。
すると、エンジンがかかったー☆
しかし、すぐにエンストしてしまう。
ちょっとずつ良くなっているような気もするけど、症状が変わっていっているような気もして。なんかすっきり良くなった感じではない。
まだアカン部分が別にあるのか、それは一か所ではなく複数なのか…。
うーん、手ごわい^^;
JOG系って肝の部分(エンジン)はタフな分、別のところでこういうややこしい故障をしちゃう。
年数が経てばたつほどその傾向は強くなってきています。
20年も前の原付いうたら本来機械的な寿命はとっくに来ているといってもおかしくないんです。
なのにこのゾンビエンジンめ、火が入ればバリっバリ元気だからなあ…。
引き続き怪しそうな所を調べていきます。
つづく。