中古車として売り出し予定のJOGを整備するべく分解中。
原付って美観のアレかして色々外装の中に隠されてるんですね、だから外装無いほうが作業しやすい、なので毎回こんなまっぱ状態にしてから中古車整備してます。
ということで分解整備してたら全く同じモデルのJOGに乗ったお客様がエンジンかからないとのことで来店されました。
同じモデル言われても、初めの写真の状態だと何のバイクか分かんないですですよね…外装ついてたら↑これと全く同じ見た目です。
早速みていきます。
整備しつつオーナー様に話を聞くと、近くの施設にご用事があり乗ってこられて、その時は普通に動いてたらしいです。しかしご用事が済んでさあ帰ろうとしたらエンジンがかからず、お困りになって当店に来て下さいました。
最近寒いですからね、タイミング悪くバッテリーが上がってしまったのかな~?><
てことでまずバッテリーをチェックすると、意外にもバッテリーの電圧は問題なさげ。
じゃあスターターのスイッチかな?
スイッチにゴミとか錆が回ってスイッチングがうまくできずエンジンかからないっていうこと結構あるんですよね~。
ってことでスタータースイッチの接点修正を試みるも、改善しない。
んーーーなんでしょう!
他の電気系や点火系の部品が死んだのかな。
と。ここでいい事思いつきましたよ☆
すぐ横に、さっき外装外して整備しようとしてた同モデルのJOGがいるやないの!\(^o^)/
てことで故障が疑われる部品を、整備中のJOGから取り外しエンジンかからないJOGに取り付けて動作確認。
すると…やっぱりかからない!><
一体どこが悪いんだ!もっと深い部分で逝ってしまってるのか…それともハーネスとか…??
何にせよこれはお預かりして時間かけて原因調べないとですねえ…って説明しようとしたら店長が突然思い出したように あ!!!っと言うてすぐサイドスタンドをあれこれ…
カンのよい方はもうわかりましたよね!
エンジンかからない原因は、サイドスタンドスイッチの動作不良によるものでした。
ご存知ない方がいらしたらアレなので念のため説明すると…このJOG(原付でメーカーオプションのサイドスタンド)そしてミッション車のサイドスタンドには、上げ忘れて防止の為にサイドスタンドが下がったままだとエンジンがかからないようになっています。
このセーフティスイッチ、安全のことを思うと良い機能ではありますが、長くつかっているうち段々動きが渋くなってきて、結果サイドスタンド跳ね上げてるのエンジンがかからないという今回のようなことになります。
旧車、それもカワ車によくこの現象が見られましてねえ…過去に私のゼファー750もコレなったなーホント全くエンジンかからなくなるんで地味にめんどいんですよ(・∀・;)
こういう場合はスイッチを交換するか、スイッチの機能自体を殺してしまえばいいのですが、今回見させて頂いたJOGはオプション品として取り付けたサイドスタンドの一部分であるスイッチなので、スイッチのみ部品として取り寄せることができません。
なので今回はスイッチを殺す形で修理を行いました。
スイッチを殺したら勢いよくセルが回り、すんなりエンジンがかかりました~^^
この機能、安全面大事とはいえ、動作不良ほんと起きやすいから良し悪しなんだよなあ。スタンド上げ忘れなきゃいいんじゃないの?っていう気もします。
ともあれ車体お預かりしてあじゃこじゃではなく乗って帰れるということでお客様もとても喜んで下さいました。めでたしめでたし。