数年前に当店で中古車のJOGを購入いただいた方からエンジンがかからなくなったから見て欲しいと連絡が。
使っていない期間があったそうで、その間にバッテリーが上がってしまい動かない状態なので引き上げてきました。
これからは使うことが増えそうだという事なので、バッテリー交換と共にエンジンオイルもこの機会に交換しておこうということになりました。
しかしドレンから出てきたオイルがどうもよろしくない。
これはまずい…近くで見たらわかりますでしょうか。
乳化してます。これは水が混入した証拠。
当店でよく販売しているこのJOG、製品としてはかなり安定感があってよく走る、高コスパな車両。
そしてこのJOGインジェクション車なので多少乗ってない期間があっても腐ったガソリンがキャブを詰まらせてエンジン始動しなくなるということはありません。
なので今回お預かりした車両もジャンピングしたらエンジンはすっとかかったんですけどね…。
実はこのモデルのJOG、放置期間が長いとウォーターポンプのシールが抜けて冷却水がエンジン側に混入してしまう傾向にあるのですが、今回もそれが起きちゃった恐れが。
これ珍しくなく起きるので、以前からなんでだろうなあ?って思っていたところ、店長が教えてくれました。
ウォーターポンプシールは実はエンジンオイルをうっすらまとっている、つまりベアリングやカバーとシールのあいだには油膜がある。
しかしエンジンを動かさず放置しているとポンプ周辺にオイルが行き渡らない、そしてシールの弾力で油膜が落ちてしまい、それぞれが張り付いてしまう。
久々エンジンを動かすと張り付いてたシールがべりっと剥がれ隙間ができ冷却水がエンジンオイル側に漏れ出し、結果冷却水によってエンジンオイルが乳化するという感じです。
字で書くと位置関係が分からないですよね、てことでこれ↑見つつ読んでみてください。それでも分からなかったらゴメンナサイ(笑)
長々説明しましたがつまりFI化したことで長期放置してもキャブ腐り事象は無くなったけど、やっぱりほったらかししたら何かしら壊れるんですよね、だから放置せずたまにエンジンかけるだけでもして、構ってあげてね~っていう話でした。おしまい。