昨日入庫したエンジンがかからないTodayさんを修理しようと思います。
何となくカーボン噛みだろうなあとあたりはついてますんでさっそくシート外してエンジンが見える状態にします。
あとはいつものようにプラグを外し、プラグホールからケミカルを燃焼室内に放り込んでしばらく漬け置き。
置いている間にバッテリーを充電しておきます。始動性が悪かったからかセルを回しまくってバッテリーを弱らせているっぽかったので。
そのあとはプラグとバッテリーを元に戻しエンジンに火を入れます。
燃焼室にはまだケミカルと溶け出したカーボン汚れが残っているので、エンジン吹かして燃焼室内の温度を上げつつ中の汚れを外に飛ばします。
これでばっちり始動性も良くなったので問題ないと思います!
すぐにオーナー様にご連絡をしましたら夕方に取りに来ていただけることになりました^^♪
オーナー様は修理する前は、2万Km超えてるしもうアカンかなあー?と修理できないかもしれないと心配されていました。
しかし今のスクーターってよくできていますので、ちゃんとオイル交換その他メンテナンスしてたら倍以上もちます。
ただ長く使っているとメンテナンス以外にも故障とか出てきます(今回のカーボン噛みに関しては故障っていうよりも使用環境による汚れとかいう類になりますが)、そんな中で直すには大きな出費を伴うような故障が発生したときがアカンって見切る時だと思います。
ところでよくこのブログでカーボン噛みの話はしてるんですが、これ起きやすい使用環境について改めて書いておきます。
キーワードは不完全燃焼!
冬、エンジンが温まり切らないうちに目的地に到着してしまう(エンジンをオフにする)のが大きな原因です。
冬は当たり前ですが外気温が低いので他の季節よりエンジンが冷え切ってのスタート、しかも走り出しは少し濃いめのガソリンが噴射されています。
そこで道中に坂なんてあったらがばっとアクセル開け(るとガソリンがさらに噴射され)るのでより燃焼室内が濃い濃いになります。
でも坂の負荷があるので回転数があまり上がらず…って状態ですぐに目的地に到着してしまう、すると燃え残った濃い濃いガソリンがカーボン汚れとして燃焼室内に堆積するわけです!
今回修理させていただいたお客様はこれにがっつりはまりまして。
おうちは坂の上、使用距離は家から駅までの1㎞チョイ、あ、不具合が起きたのはこないだなので春ですけど~~でもきっと冬の間に少しずつカーボン汚れを溜めてしまわれたんではないかと思われます。
このカーボン噛みってやつはある日突然起きる時もありますが、大体が予兆があります。
朝いつもエンジンのかかりが悪いもしくはキックで無理やりせんとかからんとか、走ってて減速したらその流れでエンジン止まっちゃうとか。これらの症状がしょっちゅう起きるようであればバイク店にご相談されることをお勧めしまーす!