バッテリー上がり&キャブ詰まりFTRの続き。
バッテリーは新品に交換すればOkとして、キャブは分解清掃と微調整が必要。
そんなで店長がFTRのキャブを分解清掃してた時に現れた某問屋営業のにいサンが開口一番言ったのは、わーキャブですやん~ でした。
彼からしたらウチの店はいっつもこんなことをしてて楽しそうに見えるぽい。
いあいあ、10年前に比べたらキャブの分解アレコレの仕事とかメチャクチャ減ったよーって返したところ、いあもう今ディーラーとかキャブ車全く触りませんから、ていうか現実触れないですきっと だって。
個人店にはまだまだキャブ触れるお店いっぱいあるだろうけど…まあディーラーさんはしょうがないですよね。
排出ガス規制によってキャブ車からインジェクションに移行していったのは確か2000年あたりか。
20年以上前ですよ。
原付でさえFIに切り替わって15年以上経っているし。
ディーラーにお勤めの、メーカーの専門学校を出た30代とかの若手の整備士さんはその頃整備士として経験…どころかまだ学生さんですヤン。
あとディーラーさんは今、自社の製品であっても旧車や改造車のメンテに対してめちゃくちゃ消極的やし。
そんな環境でキャブについてがっつり知ったり触ったりする機会なんて無いやろ~と思います。
大店さんが触らないお陰で今でもウチみたいな小さい店にキャブとかFCR調整の仕事とかがぽろぽろっと入ってきたりするんですけどね(☆∀☆)
こんな感じでキャブで食うていくわ!とか冗談ぽく話しましたww
営業のにいサンとの雑談はさておき、キャブの分解清掃が終わったので車体に取り付け、バッテリーも新品に載せ替えましたのでここでひとまず始動確認。
するとエンジンかかりました、けどフガフガして空燃比が合ってない。
原因はこの車体ノーマルキャブにパワーフィルター付いてるせいかと。
ノーマルのエアクリーナーボックスが撤去されたパワフィルとノーマルキャブの組み合わせはエアだけが供給過多となってバランスが崩れているし、空気の流れが整流されていない状態。
だからアクセル回してもパワー出なくてこと低速なんかスカスカです。
こういうときキャブもでかいのにするとかジェッティング変更でガス供給量も多くするべきなんでしょうけど、費用がそれなりにかかる。
そこまではオーナーさん求めてないはず。
こういうとき↓パンチングメタルが活躍します\(^o^)/
パンがないならお菓子を食べたらいいじゃないの~、もとい。エアが多いなら絞ればいいじゃないの~ってやつ(ナンノコッチャ)です。
パンチングメタルを円形にカットしたものでパワフィルとキャブの間を仕切ることで、空気の流入量をこっそり減らしつつ整流します。
しかしパンチングメタルそのまま装着したらエア絞り過ぎたみたいでこれまた微妙!
なので上のようにメタルに一部切り込みを入れ、流れ込む空気の量と流れを微調整しました。
仕切り板の穴を大きさ調整したらエンジン掛けてみて動作チェック~ていうのを何度か繰り返し…
まともに吹け上がるようになりましたー^^
これで調整前よりもしっかり走ってくれるようになるでしょう。
オーナー様は恐らくこの弄った状態で車両を入手してそのまま乗ってた風。特段ご相談もされてないので調整前のスカスカがこのバイクのノーマル状態と思われているかも知れません。
なのでオーダー外ということで仕切り板の加工等は今回の修理費用に加算していませんが、ただエンジンかかりゃあエエってもんでもないもんなーってことで店長はこの処置をしたんだと思います。
これでお返しした後、オーナー様が乗られて、なんか前より調子よくなった直して良かった って思って下さったら。
そして結果バイクに乗る機会が増えた!ってなればすごく嬉しいんですけどね~^^
ということで久々のキャブ&吸気調整のお仕事でした。おしまい。