POWER STATION STAFFのつれづれ日記

2006年2月にOPENした高槻市別所交差点にあるオートバイショップの修理レポ・日常あれこれ・看板猫のことなど他愛もない話。

レギュレター

 先日もちろっと書いたのですが、XR650はバッテリーレス車なので普通の車両とは若干レギュレターの
仕組みが異なります。
 なんでバッテリー搭載車とレス車では仕組みが違うのかというと…

 バイクには発電機がついていて走行中自己発電しつつ電装類を動かしていますが、発電機から発生する
電気は交流です。
 でもバッテリーが扱える電気は直流なので、もし自己発電した電気をバッテリーに充当しようとするならば
交流から直流に変換しないといけません。なのでバッテリー搭載車には電気を変換する機能を備えつつ
過電圧を制御するレギュレターレクチファイヤなる部品がついています。

 XR650のようなバッテリーレス車は電圧制御は同じく必要ながら発電した電気をそのまま電装に使うのみ
なので直流に変換するという作業が不要。
 なので直流に変換する機能の無いレギュレターボルテージという部品がついています。

 そういうわけで修理前に手持ちの中古レギュレターで動作確認しようにも一般的なレギュレターレクチファイヤしか手元になかったため新品部品を取り寄せて取り付けし動作確認するしかなかったということです。

 ちなみどちらも電圧を制御するレギュレター部分の役割は同じです。

 レギュレターが壊れると、電気を沢山発電してしまったときに制圧できず、圧をかけてはいけない部分にも
過多に電圧をかけてしまって故障させてしまいます。
 さらにバッテリーに過度に電気を充当してしまいバッテリーを弱らせたり、電源をOFFにしているときまで
回路を開きっぱなしにしてバッテリーの電気を放出させてしまいます。

 とまあ壊れると大変困っちゃう部分なのですが、ある程度使用していると壊れるときゃ壊れる部分なので
突然バッテリー上がりをおこした時はバッテリーの消耗や自然な経年劣化というのと一緒に
レギュレター故障の可能性も考えた上で点検・交換を行うべきです。

 以前、ウチで交換するより通販やホムセンでバッテリーを買うほうが安いやないかとお客さんに言われたん
だよね的な話を書きました。うちはメーカーの希望小売価格そのままで販売していて、通販やホムセンでは
その2割~4割安い価格で販売していたりします。

 つまりうちで提供しているバッテリーの方がかなり割高ということは承知しています。

 しかし通販やホムセンではバッテリーを搭載前にセットアップ充電したりこういう電圧点検は行いません。
 当店は点検が含まれたうえでの定価販売と割り切って提供をいたしておりますのでご理解いただければと
思います。
 (ちなみにバッテリー上がりの本当の原因がレギュレターだった場合、新しいものを搭載しても数日でまた
電気を全放電しバッテリーがダメになります)


 さあ前振りが長かったけどXR650の新品レギュレターが到着しましたので取付します。

イメージ 1

 ではいざ、エンジンをかけ電圧チェックだーーーっ!

イメージ 2

 …
 …
 …。


 な、なんか、電圧低い…。
 つまり思わしくない…汗汗

 エレクトリカル・パレードの終わりはまだ先のようです…orzガクッ