引き続きGSX400Sの修理話。
チェーンカバーの件は落着したし今日はフロントフォークオーバーホールをします。
いつも通りの分解風景。
フォークを車体から外してセンターボルトを緩め、中に入っているスプリングやらの部品そしてフォークオイルを抜き取っているところ。
ただ…この写真からは伝わらないと思うけど、中から出てきたフォークオイルが非常に臭い。
フォークって動作する度に中でスプリングやメタルなどが伸び縮みしたり当たりあっているので金属粉が出ます、だから新品時はほぼ透明なフォークオイルもある程度時間が経過したら大体銀色になってしまいます。
でもこの400カタナから出てきたオイルは銀色なだけでなくあんかけのようなとろみがついてしまってて、さらに爆臭が…^▽^;;
前に劣化しきったフォークオイルは油粘土みたいな匂いがするという話を書いたんですが、今回は油粘土の向こう側いってた!
これは…そう、ろくに掃除がされてない、むちゃくちゃ澱んだドブのにおい/(^o^)\
ここまで煮詰まったオイルが出てくるのも珍しいったら珍しい。
よっぽど長い事オーバーホールされないままだったんでしょう。オイルも変質してより変な臭いを醸し出してると思われます。
ですけどね、表題にある 地雷 はこの臭さのことじゃないのですよ。
いつもフォークオイルを抜き取った後、インナーチューブやオイルシールを抜き取って全体を洗浄し、新しいシールに打ち直しをするのですが…。
インナーチューブが抜けない!
目一杯力入れてストロークさせても、抜けなーーーーい!!
これねたまあにあるんですよ、オーバーホールをせず長い期間使われたものって中に入っているスライドメタルが変形してしまってアウターにかじりついて、インナーチューブを抜き取る障害になってしまうんです。
ちなみに…他車種の、しかも綺麗な形状のものだけど、スライドメタルはこういうヤツ↓
さて。
中でスライドメタルかじりついてるからってインナーチューブを抜かないわけにはいかない。
インナーちょっと小錆とか出てるから一度抜き取ってちゃんと全体ポリッシュしたいんですよ~。
何とかして抜き取る為にフォークとインナーの間から工具差し込んでメタルが剥がれろーと願いつつそしてインナーを傷つけないよう気を付けつつ…とにかくしばいて刺激を与えます。
それから再びインナーとアウターをストロークさせ抜けるか試してみます。
が、やはり抜けない…。
かじりついたりしてないものなら何度かストロークさせてたらすぽーんって取れるんですけどね…orz
仕方ないので、しばいてはインナーを掴んでストローク、たまあに隙間から潤滑油を吹いて…
繰り返すこと二時間。
抜けました~!\(^o^)/
…片方が(・∀・)
そりゃフロントフォークは左右一対なんだし、もう片方も同じくかじりつき状態になってるに決まってるよネ♪
さあ同様の作業をもう一回!です。
ヒィー……。
そうしておよそ二時間後、もう片方も抜けましたとさ…。
フォークはオイルが漏れ出したら勿論のこと、そうでなくてもある程度の頻度でオーバーホールが必要なんだね~と理解\(^o^)/
このように地雷を食らいまくって通常作業の何倍も時間がかかったGSX400Sですが、これですべてのオーダーをクリア。
お返し予定の週末に間に合ったー☆
ということでGSX400S修理、無事完了!
蛇足ですが、作業後店長は筋肉痛になたよ…(・∀・)
チャンチャン☆