POWER STATION STAFFのつれづれ日記

2006年2月にOPENした高槻市別所交差点にあるオートバイショップの修理レポ・日常あれこれ・看板猫のことなど他愛もない話。

片肺の原因~生き物ってすごい!

 今日はあるお客様からお預かりした長期放置のバンディット250のお話。

 バンディット、なんか久々に見ました。しかもこれおそらくド初期のモデル。
 というか250㏄4気筒自体が見なくなりましたよねー。

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 (なんて言うているがこの狭い店内に今FZ250とバンディットと250㏄4気筒が二台もあるうちの店はやはり特殊なのかもしれない)


 さて、バンディットですが。
 半年以上放置しエンジンがかからなくなったとのことです。
 どこかが致命的に壊れて動かさなくなったという感じではない為キャブ洗浄をしたらエンジンかかりそう。

 ということでキャブを分解清掃しました。
 開けたキャブ意外と汚れてなかったんですよね、まあうっすら汚れてるという程度。
 なので清掃風景は割愛(写真撮り忘れたともいう)。

 オーナー様バイクにある程度知識がおありかして、ガソリンが余分にキャブに落ちないようにタンクを外して保管されていたようです。
 それでキャブ腐れが酷くなかったのかもしれません。

 さておき分解清掃しきれいになったキャブを組みなおしさあいざ始動確認します。

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 あ、写真ではフューエルタンクまだ乗っかっていませんがうまく始動しなかった場合またタンク外さないとなのでちゃんと動くかわかってからタンク乗せます、その為このような状態で始動させます。
 写真で紫のウエスで縛られているホースがキャブとタンク間を繋ぐパイプですが、ここに直接ガソリンを流し込んでエンジン始動を試みるのです。

 して、試みた結果は予想に反して思わしくなく、一瞬問題なくかかったと思ったのに回転を上げていくとごぼごぼっと言い出し片肺に。
 エンジン音はふつうなのでキャブかどっか汚れが取り切れてなかったのか…もう一度キャブを外してチャンバー内洗浄。そして再度チャレンジしました。

 結果、がろがろ言うてる。まだ片肺です。

 きれいにしたのになんでだ、どこが詰まってるんだろうなーとそのあと何度も分解清掃をし、そして原因が判明!
 お客様がキャブとタンクつなぐホースを外しておられたと先に書きましたが、外した後のホース部分(=紫のウエスで縛られているホース)に虫(さなぎっぽいのん)が侵入し、それがガソリンを流し込んだ勢いでキャブ側に移動し一部ガソリン通路をふさいでしまっていました^^;

 どおりでキャブのボディ側であるチャンバーやジェットをいくら掃除しても詰まりが解消されないわけです。

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 (↑キャブの写真ないので参考にバンディットキャブ画像webから拝借しました。丸つけてるところが件のガソリンホース部分)
 
 ガソリン通路の虫を除去したら4発ばっちりふけ上がるようになりました☆


 市自体が とかいなか と表現するだけあって高槻って自然と町がうまく融合しています。ことパワステから北側は山が近く畑もそこそこあったりする場所も。
 このバンディットが保管されていた場所も名神乗り口からすぐの自然が割と近いところでした。
 こういう場所に使用頻度が低いバイクがあると、お手頃な“穴”(彼らは直径1㎜前後の穴がお好きなようです)に蜂が巣作ったり蛾が卵産みつけたりして、それが原因でエンジンかからなくなるというのが結構多いので注意くださいね。

 にしても昆虫ってすごいですよね。
 キャブとかマフラーとか、普通生物にはよろしくなさそうな環境なのにお構いなしで突っ込んでくるんだもんなあ、逞しいというかなんというか^^;;