POWER STATION STAFFのつれづれ日記

2006年2月にOPENした高槻市別所交差点にあるオートバイショップの修理レポ・日常あれこれ・看板猫のことなど他愛もない話。

TZR50Rエンジンオーバーホール再開

 先週エライコッチャだ何だ言うて作業をストップしていたTZR50ですが、作業を再開できそうです。
 その前に何が起きたかを説明しておこうと思います。

 TZR作業ストップアレコレが何のことか忘れちゃったって方はこちら以前のブログ↓参照
powerstation.hateblo.jp


 読むのもメンドクセイって方にざっと説明すると…

 エンジンのリフレッシュと調整でTZRお預かり
→エンジン開けたらシリンダー&ピストン焼けてた
→シリンダーは絶版なので部品交換できないけど手修正できた
→ピストンやクランクベアリング等は元々交換予定、部品在庫も問題無し!
→修正・部品交換をし、エンジン組みあがる。さあ始動確認するぞ~
→…問題発生!


 という感じです。

 そしてここで起きた問題とは。
 店長いわく新品ピストンを組んだ時点で予兆的なのがあったそうな。

 それは、新品のピストンそしてリングなのに抵抗が少なく、するっと入る気がするなーって。
 そのまま組み上げてエンジンを試運転するときも頭に残っていたそうで、なんか異常があったらすぐエンジン止めなーと心づもりしながらエンジンを始動、すると カチカチカチ と金属の打音!
 即エンジンを停止しました。

 これ何の音かというとピストンスカートがシリンダーを叩く打音で、焼ける予兆だったりもします。
 で。ホーニングでちゃんと修正したシリンダーと新品のピストンそしてリングを組んでるのに、なんでそんなことになるのか。

 何となく思い当たるところはあるけどその確証を得るべく再びエンジンを分解、シリンダーを計測。
 するとやはりボアがノーマルより0.25広いことが判明。

 どうやらこのエンジン、過去に焼き付きしたか何かでシリンダーをボーリング&オーバーサイズのピストンが入れられていたようです。

 ボーリングしてるシリンダーって、目視ですぐ分からへんっ!(;;)
 そして相手側であるワンオーバーのピストンだって、言い訳かもだけど、こってりカーボン汚れ&焼けでそんなの察することができる状態じゃなかったよ…。

 と、ここで止まっていたわけですが。

 さて。
 言い訳しても仕方ないのでここからどうするのが被害が少なく最善か、店長とSTAFFで話し合いしました。
 幸い打音がしてすぐエンジンを止めたので、ピストンなどにダメージはありませんでした。

 話し合いの結果上がった案は

① 社外ボアアップKITで腰上大方換えてしまう
② 某社外メーカーから出てる(らしい)オーバーサイズピストン購入
③ 中古のノーマルサイズシリンダーを探して購入
④ 中古のエンジン丸ごと購入

 しかしどれも色々問題やリスクが。


 まず①はKITが高すぎる割に価格に見合う精度なのかが微妙。
 正直コスパがメチャ悪い。

 ②は件のピストンが手に入れられるのか微妙。今も販売されているのか怪しいとか。
 あと手に入れられても今手元にある0.25オーバーのシリンダーにはぴったり合わないのでシリンダーボーリングが必要。
 そのあと圧縮やらポートタイミングとか色々と調整しないといけない。つまりこちらもあれこれ費用かかる~汗

 ③は良品のシリンダーが入手できるかどうかわからない、あと今回みたいにボーリングされた品だったらこれまたエライコッチャというリスクがあるけど、無事当たり引けたとしたら他に新しく買わないといけないものは無いので出費少なくで済みそう。

 ④も健康なエンジンが手に入るかどうかという点があるが、無事入手できたとしたら丸ごと載せ替えるだけで完了。
 だけど、せっかく元々乗ってたエンジンの腰下をウチでクランクやらベアリングやらいい状態に仕上げた作業が全部無駄になる。
 そして健康なエンジンいうてどれだけ健康かなんてわからないから本当はこちらも開けた方が…ってまた腰下割るの?それなりに費用を見とかないと…なら腰上だけ抜き取って流用する?ってそれ③とほぼ同義では…はてさて。


 さてどれがよりベターだろうか。すでに色々やってる分もありできれば大きい出費がないようにしたい。二人であれこれ話し合った後オーナー様に連絡しこれらを説明しました。
 その結果、中古シリンダーを利用するのが費用もリスクも低そうなので、③案で行こう!ということになりました。

 そしてその話し合いの前に実は私素敵な中古シリンダーを某オークションにて発見しそして無事げっと!↓しました!\(^o^)/

 (買ったのは右のほうのシリンダー)
 到着してまずボア径測ったwww
 するとばっちりノーマルの径で、付属してたピストンも念のためチェックしたところSTDでした☆

 そして肝心のシリンダー内壁の状態ですが…

 うっすら小錆浮いてるものの、全体的にはキレイ。
 これならちょこっと手ホニしたら使えそうです^^

 まともな品で本当よかった~。
 ちゃんと落札できるかドキドキで、落とせたら落とせたであかんちんシリンダーやったらどうしようかーって到着するまでの間もドキドキし通しでしたよ~><
 今日はこの中古シリンダーの下ごしらえをしっかりして、明日以降組んでいこうと思います。

 なんか今回はほぼ説明回だったな…続く。