近所の新聞屋さんから、配達に使っているカブがなんかヘンな音してるんだけど診てもらえますかーと
相談が。
音が出ている箇所にもよるんで一概にはいえないんですけれど、突然鳴りだした音は何かの部品が脱落した
ていうのが多くすぐ対処したらどうにかなる可能性が高い。（絶対そうってわけじゃないけどｗ）
でも、使ってるうちに段々と大きくなっていってるなーっていう音は進行性なので直すのにそこそこ費用と
手間がかかることが多い。これも必ずってわけじゃないけど。
相談されたカブは後者のほうで、前からちょっとヘンな音が…っていうやつでした。
それもどうやら話聞いてる感じエンジンからの音ぽい。
はっは汗
この流れ調べたら大体どえらい事になってる、そんなパティーンだぜ／(^o^)＼
車体持ち込んでもらって診てみたらやっぱりエンジンからの音でした。
ふむ、まさしく一番手間とお金がかかりそうなとこですやん／(^o^；)＼
エンジンまわして音がするったらまあ、焼けてると思います。それもかーなり大きい音が出てるので
そこそこ酷いことになってそう。
しかし実際どこまでダメージがあるのかはエンジン分解して見てみないとわからないのでお預かりできる
頃合い見計らって持ち込んでもらい、分解点検することにしました。
でもっていざエンジン開けました。
それが、これだあ。
ピストンぎっしゃぎしゃに縦キズ汗
後で聞いたらヘッドからじんわりオイル漏れし続けていたらしいので、漏れまくった挙句にオイル不足になって
潤滑不良および冷却効率低下したのだろうと思います。
分解前にエンジンオイル抜いたらちょびっとしか出てこなかったですしねえ…。
ピストンが焼き付いてもシリンダー側が無事ならピストンとリング交換でいけるんだけどなあっと、シリンダーを
見ればこっちはこっちでｱﾜﾜﾜ。
シリンダー側も全体にまんべんなく縦キズしっかり入っちゃってました。
矢印で指している白っぽくなっているところはピストンかリングかわからないけど、とにかく金属が溶けた
ものが付着していました。
こういうふうに金属同士が強く当たりすぎて溶けて、それがドンドン進行したらピストンとシリンダーが
溶けた金属でくっついちゃって動かなくなる、いわゆる抱きつきいうやつになるわけですね。
とにかく、こいつあシリンダーもアウトですorz
ここまでダメージがあるってことは…とクランクシャフトも点検したら、若干ガタが出ていました。
クランクにガタが出ているということは、ピストンをまっすぐ支持出来ないってことなので新しいピストンや
シリンダーに変えたとしてもシリンダーがガタつきながら摺動してる間にピストンに当たってしまう、つまりまた
焼き付いてしまう恐れがあります。
つまり。
エンジン全滅ですがな／(^o^)＼
それにしてもこんな状態でも音出しながら走れてしまうカブってぇやつには毎度感心です（＾＾；；
2ｓｔスクーターだったらヤマハのJOGエンジンがゾンビだなーって思うけど、4ｓｔのビジネス車はやっぱり
このカブがゾンビ度ずば抜けてますわー。
なんてカブのゾンビ度に感心してる場合ではなかった。
さて。どうしましょ？
この車体走行自体は3万kmと、オイル漏れさえなければまだまだ現役バリバリだったはずなんです、
がしかし肝のところがアチャーな為続けて使うならエンジンフルオーバーホールしないとなんですよね。
でも肝をちゃんとやればそれ以外の足回りやらなんやらの部分はまだまだいけるはず。
カブなら倍どころか10万km超えだってできる車体ですから。
がっつり直すか、もう諦めちゃうか。
持ち主である新聞屋さんに連絡だあ～＞＜；
