POWER STATION STAFFのつれづれ日記

2006年2月にOPENした高槻市別所交差点にあるオートバイショップの修理レポ・日常あれこれ・看板猫のことなど他愛もない話。

おっとその前に

 修理ご依頼が落ち着いているし店頭在庫スッカスカ状態を解消するべく中古のベース車両を整備しよう。
 …と思ったのですが、新車のご注文が入ったのでそちらの整備をさきに済ませようと思います(・∀・)
 ご注文いただいたのは今年モデルチェンジしたVino!

イメージ 3

 昨夜取りに来て下さったのですでに納車済でありますが^^

 モデルチェンジしてもやっぱりVinoはおしゃれかわいいですね。
 他メーカーのおしゃれ系スクーターとは一線を画すと思ってしまうのは私も過去Vinoに乗っていたから
かもしれませんがw

 ちなみにこのVinoをご注文いただいたオーナー様、お乗り換え前の車両も茶色のVinoを購入頂いてました。
 お乗り換えまできっちり定期でオイル交換に来て下さっていて、つい二か月前にもオイル換えたところ。
その際特段おかしな点は無かったのですが、今年に入ったある日突然エンジンがかからない状態に。
 もう走行距離も5万km超えていたのでそろそろ買い替えるかーっとご注文いただきました。

 5万㎞いうたらそこそこ使ったなという感じではあります。
 しかしVinoのエンジンは新聞屋さんも使っているニュースギヤと同じJOG(CE)系エンジンを搭載しています。
 新聞屋さんは重い荷物を満載積みながら走ったり止まったりを繰り返しという酷使で7~8万km
いっちゃうんですがね。
 このVinoは今まできちんとオイル交換をしてたんだしもう少し使えそうな気がするんですが~~。

 ただ懸念されるのは、件のオーナー様かなりヘビーユーズで毎日片道20㎞を走行されていること。
 このような使用環境が何かしら影響したのかなあ?

 あれこれ考えていたらこのJOG系エンジンの耐久性を確認するためにも原因を追究したいという
好奇心が湧いてきました。
 原因を探るべくVinoを点検してみようと思います!
 

 そんなことしてる場合なのかって?

 …大丈夫でしょう(-∀-)店長は仕事早いので\(^o^)/(わあ他人事)。
 さていざ普通に始動確認…するとどうも圧縮が低く、かかりそうな気配がない。

 焼けてるのかな?ひつこく始動させようとマニホールドを外しインレット側から燃焼室に
エンジンオイルを微量入れて始動確認してみると、一瞬かかったけどエンストしてしまいました。
 これは焼けてるなあ。

 で、実際どんな感じで焼けてるのか。このエンジンはメッキシリンダーなので、ピストンはアウトでも
シリンダーは生きてるかもしれない。

 確認しよう~分解しよう~そうしよう(^o^)
 ということでエンジン分解しました☆

イメージ 1

 ピストントップに汚れはそんなついてないけど、なんだか打痕があるような…と見てたら、分解した店長から
原因を教えてもらい納得。
 写真ではわかりにくいのですが、ピストンリングのトップリングが破断してしまっていたとのこと。
イメージ 2
 
 破断したリングのかけらも中にいました。
 リングが中で踊って中に傷を作ったのと、リングがないので密閉性が下がり圧縮不良に陥ったものと
思われます。
 オイルを直接燃焼室に投入した際にエンジンがかかったのは、恐らくオイルの油膜で一瞬燃焼室内の
密閉性が上がったのでしょうね。

 このような状態でメッキシリンダーは無事なのか…というと↓これは焼けてるってより…

イメージ 4

 割れたリングでグッリぃ~ てアレw
 見ただけでえぐれてるのがわかるし、表面を触ってみるとメッキ層なんて軽々突破してやはりグッリぃ~って
アレの凹。

 結論 ってもこれは推測の域を超えないのですがオイル交換をきっちりしていたので焼けは
しなかったものの連続走行時間が長い使用環境だった為リングの金属疲労が進み割れてしまった…て
感じかなあ?ということで落ち着きました。

 だよなあ、5年弱で5万kmも走るってやっぱり原付には酷な使用だよなあ。
 まあそういうところもご理解の上でオーナー様はお買い換えに踏み切られたのかもしれませんが^^;
 ともあれなかなか興味深い結果となりました。

 そういえば私のゼファー去年は3000㎞も走ってないなって気づき改めて原付で年1万km走行は
ぱないなと思ったSTAFFでしたとさ。