今日もFZR400の話。
今回他のお店が修理や整備されたものを手直しみたいな形になってるんですが、正直やりにくいw
ほら、同じ仕事をする者としてなんていうか、思うところあるやないですか。同じ仕事に携わってる人が
うまくできなかったことをこちらもやはりうまくできないかもしれない。店長だって人間なんだし。
それにどう頑張ってもできない、限界ってのもあると思います。
しかし、出来ない!で投げてしまうのは簡単です。そりゃどう考えても無理ってことはあるけど。
でも投げたら依頼下さったお客様はそこでもう望みがなくなってしまう。
今回のように旧車だと部品に絶版があって完全な原状復帰ができないというのはよくあることです。
そんな中原状とイコールでなくてもどうにか元に近づけるための方法を探っていく、それが旧車との向き合い方
なのかなあとか横で見ているだけの私STAFFは思うわけで\(^o^)/
じゃあ今回の規定サイズのジェットが絶版で手に入らないFZR400のストール現象はどうアプローチしようか。
とりあえず元々キャブについていたジェットを外し、こちらの手元にある物で、元のより穴大きめだけど
近似値のジェットに換えてみました。
すると、症状酷なった/(^o^)\No
もう全然狂ってダメダメにw
てことは、もっと濃くなってしまったってこと、元々カブってたってことなんだ。
ならばジェットを小さめにして絞りたいところですが、何せ微妙に絞る為に丁度いいサイズの番手が無い。
それに絞ってもすんなりセッティング出るかどうか。本来の規定ジェットじゃないんだし何種類か換えて
比較的ましなのがどの番手か探らんと決まらないかもしれない。
ならば別の方法でアプローチしてみよう!
今のジェットでは燃料がちょっと濃いんだから、ジェット以外のところでバランスを取ってやればいい。
まずはフロートの油面を下げる。
そしてパイロットスクリューを規定より90度絞る。
さらにニードルバルブの固定位置をずらしガソリンの噴射タイミングを遅めにする。
これらの方法でガソリンの量を絞ってみました。
それと同時にバキュームバルブのスプリングを自由長短くして反発力を弱くしつつバキュームバルブの穴を
ほんのちょっと拡大、空気の量を増やしました。
ジェット以外のところで燃料供給量を絞って、それでもまだ濃いガソリン量とバランスが取れるくらい
エアを入れてあげることで空燃比セッティングしたということです。
あ、あとついでにったらアレだけど…因果関係無いかもしれないけどあるかもしれないってことで
タンクキャップもオーバーホールしておきました。
せっかく一回り直したのに他のところが原因であれこれ…とか、下がりますからね^^;
とはいえあっちもこっちも万全に手を入れるのは厳しいのですが、キャップの分解清掃はそんなに大変な
作業ではないし一緒にやっちまいました。
さて、調整が終わったので実走行してご機嫌を伺うとします。
キャブより前にしたフォークオーバーホール、その際行った研磨作業がうまくいったかの確認もしたいし。
てことで暑いけど30㎞ほど近所を走ってきました。
まあ夏だから仕方ないんですけど、店長帰ってきたら汗でシャツの色変わってもーて、まるでバケツの水でも
かぶったの?ってくらいぼとぼとだったのがちょっと笑えた←酷
で…暑い中走り回った結果は、ストール現象は起きず店長的にはゴキゲンに走ってくれてるとの事でした。
そしてもう一つの懸念事項、フロントフォークですが…
目視で漏れナシ!
指で触ってもオイルっぽい感触ナシ!
もう一度ダストシール周辺の錆痕部分をチェックチェック…ざらつきナシ!
よし!\(^o^)/
これで今できることはやった!
あとはオーナー様にお返しして様子見てもらおうかなと思います。
以上、FZR400RR修理、完了~♪