先日入庫した、新車でご購入後13年の今までオイルやタイヤ交換以外はほぼノーメンテなTodayのお話。
ノーメンテという表現が大げさなようですが、当店で購入されてからの13年の記録簿をチェックしたところ、故障らしい故障は半年前にブレーキワイヤーとシューが錆びたので交換したくらい。他はオイルやタイヤなどの消耗品交換のみ。
オーナー様はそんなに使用頻度高くないと仰るものの走行3万km超えているので、今までブレーキ以外の故障が無かったのは驚異的な気がします。
恐らく最後の方バッテリー上がってキック始動してらしたんだろうけども、13年バッテリーさえ換えてなかった。インジェクション車なのに…すごい＾＾；
もし今回買替えせずこのTodayを修理するならば、高額なバッテリーを交換ついでにこの機会に他の悪くなるであろうところも一緒に手を入れておくべきとは思うのですが、ほぼ手を入れずまるで10年以上耐久試験を受けてきた？かのような状態の原付なのでどうしたものか。
悪なりそうなところったらどこもかしこもでは？きりがない…っていう気がする。
だからって どこもかしこも完璧に修理 とかいうことをオーナー様は（特に費用面的に）望んでいないと話していて感じたので、とりあえず今回は故障リーチかかってそうなところをピックアップして直すという形にしようと思います。
前置き長くなりましたがさていざ点検。
バッテリーが上がっていたので別のバッテリーを繋いでジャンピングでエンジン始動したところ、エンジンがかかりました。
オイル交換はきっちりされていた為異音もなく問題なさげ。やっぱり定期のオイル交換、大事ね～＾＾
次にエンジンのスムーズな始動を促すために交換すべき部分として、エアフィルターはぜひ換えておくべきでしょう。
こと土の上走ること多いっぽいからフィルターはえらいことになってるんではと思うのです。
実際開けてみたら…
思ってたより壮絶に汚れてた。（そして昭和の中華料理屋がなぜか頭に浮かんだｗ）
これじゃあ適正なエアが取り込めませんね。交換せにゃ。
次に心配なのはドライブベルト等駆動系です。
ベルト交換のタイミングは15000～20000㎞（メーカー推奨距離）とされているのですが、もう倍ほど走ってる上年数も経っているのでいつ何が起きてもおかしくないと思います。
しかし実際クランクケース開けてベルトチェック、すると意外とすり減ってない。
Todayって低速からの加速あんまり良くないからベルトに負荷かからないのかな～とよーく見たら、ベルト内周に多数のひび割れが。
この亀裂が深くなって最後ちぎれてしまうのでもう換えとくべきです。
しかしケース内がゴムの黒い削りカスではなく茶色い粉が多くて、なんか違和感…よくよく中を調べていくと予想外にベルトよりも、クラッチのほうが削れていたみたい。
クラッチシューの摩擦材がほぼ全て無くなって、ずんずるてんです！
これは絶対交換せにゃ。
まあでもとりあえずこんくらいが大きい修理で、あとこまごまとしたものの交換して、とりあえずはいけそう、今の所は、ですけど。
あとは発生対応かなあ…ということで修理見積完成。
正直言うと、もーここで直さず中古に買い替えてもいいんじゃないかなあと思うんです、個人的に。
今バリっと直して乗り続けるほどの魅力のある車体ではない気が…まあこれも私の主観ですけども。
でもどうするのか最終的に判断するのはオーナー様。
ということでオーナー様にご連絡し、どうされるかお伺いしたところ、じゃあそれで直して！と。
早速必要な部品を発注。
Todayって販売当時は廉価なこともあり結構乗っておられる方は多かったのですが、製造終了して10年近く経った今、見かけることかなり減ったんですよね。
なのでこのTodayがあと何年元気に走り続けてくれるかナ、てそっちが楽しみになってきました（・∀・）
